ねじの強度と温度の影響
鋼製ボルトJIS B 1051強度区分 X.Y の X×100 が引張強さ、それに Y/10 を掛けた値が耐力になります。ステンレス鋼製ねじJIS B 1054-1鋼とは決め方が違い、区分の値を 10 倍した数が引張強さの最小値になります。非鉄金属製ねじJIS B 1057銅合金とアルミニウム合金。強度区分ではなく材質区分と合金番号で決まります。温度の影響JIS B 1054-1 附属書F常温から外れたときの機械的性質。温度ごとの数値が規格にあるのはステンレス鋼だけです。
ステンレス鋼(高温)
ステンレス鋼(低温)
備考
- 高温の値は室温の耐力に対する比で、強度区分 70 と 80 にだけ 適用します。引張強さがどれだけ下がるかは規格にありません。
- 低温はオーステナイト系だけが対象です。マルテンサイト系・フェライト系は規格にありません。
- 鋼製ボルトには温度ごとの数値がありません。JIS B 1051 附属書 B が示すのは、150 ℃ までは有害な影響が知られていないこと、 150 ℃ を超え 300 ℃ までは機能特性を試験で確認すること、 −50 ℃ 未満と 300 ℃ 超は専門家の助言を受けること、の 3 点だけです。
- 高温で下がるのは下降伏点・0.2% 耐力・0.0048d 耐力・引張強さです。加工硬化で仕上げる強度区分 4.8・5.8・6.8 は、焼入焼戻しの製品よりリラクセーション感受性が大きいとされています。
- 強度区分ごとの数値を示した表を JIS は持っていません。そうした表を見かけた場合は、出どころが規格かどうかを確かめてください。
- 非鉄金属(JIS B 1057)は常温における機械的性質を規定したもので、 温度に関する規定はありません。
- 参考文献: JIS B 1051 附属書 B、JIS B 1054-1 附属書 F、JIS B 1057
